2023年7月6日 (仮訳)中国産のAmanita属2新種 Yang, ZL. 2004. Two new species of Amanita (Basidiomycota) from China. Frontiers in Basidiomycote Mycology. Available at: http://www.amanitaceae.org/content/uploaded/pdf/Amanita_griseofolia_and_A_griseoverrucosa.pdf [Accessed July 6, 2023] 【R3-10761】2023/7/6投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からAmanita griseofoliaとA. griseoverrucosaの2新種を記載した。 前者はVaginatae節に含まれ、子実体が小型~中型で細長く、傘が灰色~暗灰色~帯褐色、襞が帯灰色~灰色、柄基部が塊茎状でなく、担子胞子が球形~類球形、非アミロイドであることなどで特徴づけられた。 後者はLepidella節に含まれ、子実体が中型~大型、傘が汚白色~帯灰色で疣状~円錐状のつぼの名残に覆われ、つばが早落性で、担子胞子が広楕円形~楕円形でアミロイドであることなどで特徴づけられた。 中国雲南省昆明市黒龍潭 (新種) Amanita griseofolia Zhu L. Yang 語源…灰色の襞の 【よく似た種との区別】 Amanita ceciliae(テングツルタケ) 形態的に類似している(当初この種に同定されていた) 本種と異なり中国ではなくフランスなどに分布する 本種より子実体がずっとがっしりとしている 本種と異なり傘が黄褐色、帯赤褐色~灰褐色またはオリーブ褐色 本種より傘表面が淡色のつぼの名残で覆われる 本種と異なり襞縁部が白色 本種より柄の幅が比較的広い 本種と異なり柄基部においてつぼの名残がしばしば輪状の帯をなす 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種よりつぼの名残が繊維状菌糸からなる Amanita beckeri 本種と異なり中国ではなくヨーロッパなどに分布する 本種と傘の色が異なる 本種と異なり傘表面の壺の名残が白色で老成すると褐色になるが灰色またはそれより暗色にはならない 本種と異なり襞が白色~クリーム色で老成すると帯褐色斑点をあらわす Amanita cinctipes アジアに分布する 本種と異なり中国ではなくシンガポールなどに分布する 本種と異なり柄基部においてつぼの名残が豊富で2-4つの輪状をなす 本種より担子器のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より傘表皮がずっと薄い Amanita sororcula 本種と異なり中国ではなくコロンビアなどに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズがやや小さい 本種ほど担子胞子が完全な球形ではない 本種より傘表皮が薄い 本種と異なり傘表皮に”vascular hyphae”が普通に見られる Amanita liquii 中国に分布する 本種より子実体のサイズがずっと大きい 本種より子実体がずっとがっしりとしている 本種より子実体が肉質 本種と異なり傘が暗褐色~帯黒色 本種より傘表面のつぼの名残が厚く暗色である 本種より柄基部のつぼの名残が豊富である 本種より担子器のサイズがやや大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より傘表皮が厚い 本種よりつぼの名残の細胞がずっと暗色である 中国雲南省昆明市黒龍潭 (新種) Amanita griseoverrucosa Zhu L. Yang ex Zhu L. Yang 語源…灰色の疣の 【よく似た種との区別】 Amanita griseofarinosa(コナカブリテングタケ) 東アジアに分布する 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり傘表面に暗色穀粉状~綿毛状のつぼの名残を伴う 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なりつぼの名残がより多くの膨大した細胞と少ない繊維状菌糸が不規則に配列した要素からなる Amanita vestita アジアに分布する 本種と異なり中国ではなくシンガポールなどに分布する 本種より子実体のサイズがずっと小さい 本種と異なり傘表面に琥珀色、黄褐色~帯褐色の羊毛状~フェルト状のつぼの名残を伴う 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい 本種と異なりつぼの名残が不規則に配列した要素からなる Amanita cinereoconia 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり子実体の形状がかなり細長い 本種と異なり傘表面が微粉状~小疣状のつぼの名残で覆われる 本種と異なり子実体に古いハムやさらし粉のような臭いがある 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より担子胞子のQ値が大きい Amanita japonica(ハイイロオニタケ) 東アジアに分布する 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種より傘表面のつぼの名残が暗色である 本種より柄基部が根状の塊茎状である 本種と異なり菌糸にクランプが普通である Amanita miculifera(ハイイロテングタケ) 東アジアに分布する 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種より傘表面のつぼの名残が暗色である 本種より柄基部が根状の塊茎状である 本種より担子胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり菌糸にクランプが普通である Amanita onusta 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり傘表面に暗灰色~帯褐灰色または灰褐色で角錐状~円錐状のつぼの名残を伴う 本種と異なり柄基部がしばしば深い根状になるか時に屈曲またはねじれる 本種と異なり菌糸にクランプが普通である